2013-01-01から1年間の記事一覧

内田樹氏の寄稿文が喚起した問題を周回遅れで語ってみる

■炎上しがちな内田樹氏のブログ 神戸女学院大学の名誉教授である、内田樹氏のブログ記事は、最近では炎上ネタになることが少なくなく、しかもややパターン化してきた印象がある。先日も、朝日新聞に掲載された寄稿文がBLOGOSに転載されたのをきっかけにちょ…

80年代バブル文化読み解き講座 by速水健朗 atゲンロンカフェ

■ゲンロンカフェに行って来た! オープンして以来、ずっと行ってみたいと思っていた、思想家の東浩紀氏の経営するゲンロンカフェだが、先週やっと行くことができた。当日(5月8日)は、編集者・フリーライターの速水健朗氏を講師に迎えて行われた、全3回…

ユニクロ問題はまだ終わらない

■インパクト大の柳井会長の発言 ユニクロを運営するファーストリテイリング柳井会長の発言は、良くも悪くも非常にインパクトがあり、賛否両サイドから多数意見が飛び交うことになった。甘やかして、世界で勝てるのか:日経ビジネスオンライン http://www.asa…

さらに奥深く踏み込むべきスマート社会づくりの議論

去る4月16日(火)に、第2回 FTMフォーラム シンポジウム 「スマート社会のビジョンとテクノロジーを提言する〜スマートエネルギー、新ビジネス、企業のイノベーションを徹底討論〜」に参加してきたので、かなり遅くなってしまったが、若干の感想を書いてお…

「やまもといちろう×イケダハヤト対談」を私なりに語ってみる 

■ヤバい経営学 唐突だが、前評判も非常に高く、実際に読み始めた人たちの書評を見ても軒並み高評価だったこともあって発売と同時に早々に購入した、『ヤバい経営学』*1は本当に面白かった。タイトルの印象から、斜に構えた、ビジネスの隙間を扱った本ではな…

若手論客の梁山泊? 文化系トークラジオLife

■若手論客ブーム? 最近若手のジャーナリストや学者、文化人等の活躍が目につくようになってきた印象がある。ジャーナリストの津田大介氏、社会学者の古市憲寿氏、評論家の荻上チキ氏、経済学者の飯田泰之氏、哲学者の國分功一郎氏、評論家の宇野常寛氏、フ…

『O2O』『ウェアラブル』そして『アンビエント・インテリジェンス』

■急激に普及したスマートフォン この1〜2年、日本で最も変化したことをあげるとすれば、『スマートフォンの急速な普及』が上位に来る事は誰も否定しないだろう。特に首都圏にいて電車に乗っていると、見かける携帯電話の7〜8割以上がスマートフォンとい…

ゲームがプラットフォーム頂上決戦を制する鍵になる日

■OGC 2013 もう旧聞の類いになってしまったので、今更という気もするが、OGC2013(一般社団法人ブロードバンド推進協議会(BBA)が開催する、ブロードバンドコンテンツの総合カンファランス。今回は主としてモバイル・ソーシャル・ゲームを扱う。3月15日(金)…

ジリ貧から抜け出したいならまずマインドを変えるべき

■性能にワクワクしていた かつて、友人との間で最も活発に交わされた話題が自動車だった頃、新車の発売があるたびに一番ネタになったのは、その性能(最高速、加速性能等)だった。最高速が時速200kmであっても、高速道路でも制限速度が時速100kmの日本では…

東日本大震災から2年:この2年をどう総括するのか

■総括してみる意味は大きい 戦後最悪の災害となった東日本大震災は、3月11日で発生から2年となる。何より先ず、犠牲者の方々のご冥福を祈りたい。その爪痕は深く、関係者の必死な活動活動にもかかわらず、復興はまだ道半ばといわざるをえない。特に原発事…

中国理解を促進してくれる良書:『おどろきの中国』

■関係が改善しない日本と中国 昨年の尖閣諸島での衝突以来、日本と中国の関係はいまだに非常にぎくしゃくしていると言わざるをえない。去る1月には、中国海軍の艦船が尖閣諸島沖で海上自衛隊の護衛艦に射撃管制用レーダーを照射していたことがわかり、日中双…

合理性を重視しない日本の組織には見切りを付けたい

■日本航空の再生・再建についてのお話 先週金曜日(2月22日)に、私の会社が所属する、国際企業法務協会*1の月例会において、日本航空の更生・再建に関わった、同社法務部の小林部長のお話があって、非常に面白かった。日本航空と言えば、一時期は再建は不…

東浩紀×岡田斗司夫「初めての対談」はみる側にも有意義だった

■大物論客二人の初めての対談 早くみたいと思いながらずいぶん時間が経ってしまったが、昨日やっとニコ生トークセッション 東浩紀×岡田斗司夫「本当に初めての対談」 - ニコニコ生放送(2013年1月21日)をみた。思想家の東浩紀氏、評論家の岡田斗司夫氏とい…

米国型でも北欧型でもない日本独自のスマート社会のビジョン

■2012年度 FTM 第4回グリーンテーブル 国際大学GLOCOM主催の、未来の技術と社会のための研究と実践を行う産学共同プログラム、「フューチャー・テクノロジーマネジメント(FTM)フォーラム(村上憲郎議長)」のラウンドテーブル(Green-Table)に参加してきた…

AKB48峯岸みなみ謝罪問題の深層を探求してみた

■大きな騒ぎになることは予想できた AKB48の峯岸みなみ嬢の丸坊主での謝罪ビデオの一件は、Youtubeの動画を見た瞬間から、これはただではすまないと直感したが、予想通り非常に大きな騒ぎになっている。日本だけではなく、海外の報道機関も取り上げているよ…

未来の詰まった玉手箱『PLANETS Vol.8』(後編)

前回のエントリーで予告した通り、今回は、前回書ききれなかった、評論家の宇野常寛氏が編集長をつとめる『PLANETS Vol.8』*1の読後の感想の続きを書いておこうと思う。 ■ゲーミフィケーション 前回の最後で書いた通り、この本(雑誌)からは、本当に、キラ…

未来の詰まった玉手箱『PLANETS Vol.8』(前編)

■前回に引き続き 前回の記事の後半で、行き詰まってしまった今の日本にあって、インターネットによって無意識が可視化されることで、フロンティアが拡大する可能性があるという点につき、評論家の宇野常寛氏が編集長をつとめる『PLANETS Vol.8』*1が非常に面…

日本の閉塞感を払拭するにはどうすればいいのか

■時代の大転換点 2013年はとても大きな転換点として記憶されるメモリアル・イヤーになるのではないかという胸騒ぎにも似た直感が昨年末以来ずっと去らずにいる。これは単なる私の妄想なのか、それとも多少なりとも共感を得られるものなのか、ずっと確かめず…

2013年以降の基本姿勢について

2013年、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。 ■難し過ぎるトレンド予想 昨年末、長く懸案だった10大ニュースを書くことができたので、その勢いで年始第一段は、『2013年のトレンド予想』と行きたかったのだが、書きかけてみ…