2010-01-01から1年間の記事一覧

本格普及期突入の予感『Augmented Reality』

■AR Commons 12月18日(土)、慶応大学三田校舎で行われた、『AR Commons』のイベントに参加してきた。開催概要は下記の通り。 日時: 12月18日(土)、18時〜20時50分 場所: 慶大・三田キャンパス、南館4F会議室 プログラム: 18時〜18時50分 Zenitum社に…

ユーザー構造から見る日本での共有ビジネスの可能性

■『シェア』の書評にいただいた質問 前回、『シェア』*1のイベントおよび書評を書いたのだが、ネットでの反応はさほどでもなかったものの、身近な人たちからはいくつかの興味深い反応があり、中には非常に考えさせられる問題指摘や質問をしてくれる人もいた…

『シェア』の提示するビジネスとライフスタイルの新地平

■共有をテーマにしたイベント 12月1日に開催された「シェア からビジネスを生みだす新戦略」の出版記念イベントにご招待いただいたため、参加してきた。開催概要は、以下の通り。 「【お知らせ】ライフハッカー[日本版]がシェア<共有>をテーマにしたイ…

<追記>が絶妙 「ITニュースの読み方』

■電子書籍『ITニュースの読み方」 先日、iPhone/iPad電子書籍として、佐々木俊尚氏の「ITニュースの読み方」という小品がアップされた。 サイゾー、佐々木俊尚氏の人気連載をまとめたiPhone/iPad電子書籍「ITニュースの読み方」 - MdN Design Interactive - …

非合理排除の経営

■エコノミスト誌の日本特集 前回、日本の人口推移と経済のことをテーマとした、『デフレの正体』*1についてエントリーを書いたわけだが、ちょうどタイミングよく、英国のエコノミスト誌の一連の日本特集記事が出て、この人口問題を真っ正面から取り上げ、大…

『デフレの正体』を読んで個別企業の方針について考える

■自分にも先入観があったかもしれない かなり遅ればせながら、日本政策投資銀行の藻谷浩介氏の『デフレの正体』を拝読した。デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)作者: 藻谷 浩介出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)…

荒海を航るための新しい羅針盤?『コトラーのマーケティング3.0』

■興味深い思考実験 21世紀版『人を動かす』という派手な触れ込みで、日本でも非常に話題になった、ダニエル・ピンク氏の『モチベーション3.0』*1に、大変興味深い思考実験に関わるトピックがある。(同書P36〜39) 時は1995年、あなたは経済学の博士号を持っ…

『決闘 ネット「光の道」革命』について

■歴史は動いている ソフトバンクの総帥、孫正義氏と、ITジャーナリスト佐々木俊尚氏のUstream上で実現した対談の記録である、『決闘 ネット「光の道」革命』を遅ればせながら拝読した。決闘 ネット「光の道」革命 (文春新書)作者: 孫正義,佐々木俊尚出版社/…

コミュニティの進化と社会の進化

■日本に鎮座する巨大な『不安感』 今の日本に改革が必要であることを否定する人はほとんどいない。今のまま変化しなければ、もはや日本が持たないことも知識や情報のレベルでは知っている人は多い。だが、一方、誰もが自らの身辺に変化が及ぶことを嫌がって…

中高年クライシスには社会全体で真剣に取組むべき

■若者の中高齢層批判 IT ジャーナリストの佐々木俊尚氏が自身のTwitterで紹介しているブログ記事を何気なく読んでいたら、すごく色々な思いが去来して胸がいっぱいになってしまった。ここのところずっとひっかかっていながら、どうしても考えがまとまらなか…

孤高の天才小室直樹氏を偲ぶ

■追悼特別番組 前々回、9月初めに逝去された、学者/評論家の小室直樹氏について、昔読んだ著作を再読してブログ記事にしてみたが、小室氏の弟子にあたる宮台真司氏がレギュラー出演する、ネット有料配信プログラムであるマル激トーク・オン・デマンドにて、…

ソーシャルブックの興味深い可能性/電子書籍普及の起爆剤になれるか

■ソーシャルブック・スタートアップ・キャンプ 10月4日(月)、メディア・ジャーナリストの津田大介氏が主催する、『ソーシャルブック・スタートアップ・キャンプ』に参加してきた。(Twitterのハンドルネームである、『SeaSkyWind』で参加した。)参加概要…

破滅の淵で止まるのか、落ちてしまうのか?

■検察無謬神話の崩壊? 郵便不正事件で、特捜検察の立件した案件が無罪になるという非常に異例な判決に引き続き、本件に係わった大阪地検特捜部検事が証拠隠滅を測って逮捕されるという驚くべ き事態に、普段は腫れ物に触るかのような無難な記事に終始する既…

第6回ジオメディアサミット/見えて来た残された大きな課題

■第6回ジオメディアサミット 9月20日に、パシフィコ横浜で行われた第6回ジオメディアサミットに参加してきた。 開催概要は下記の通り。 日時:2010年9月20日(月・祝) 10:00〜16:30(9:30開場):懇親会 17:00〜 会場:パシフィコ横浜 アネックスホール F204 …

mixiが開けたパンドラの箱

■mixi meetup 2010 先週の金曜日、9月10日に行われた、mixi meetup 2010のMain SessionとMeetup Session(Panel A: 『ソーシャル×マーケティング』)に参加できる(抽選で当たった)というご連絡をいただいたので、参加してきた。(開催概要は下記をご参照い…

日本のWebサービスが世界を席巻する日

■WISH2010 先々週の土曜日(8月28日)、AMN等の主催で開催されたWISH2010を覗いて来た。私にとっては久々のイベント参加だったのだが、大変面白くまた刺激を受けた。グリーの田中社長やmixiの原田副社長らのパネルディスカッションでのお話も大変興味深かっ…

マイケル・サンデル教授は荒廃した日本の政治思想の救世主か? 

■日本でもベストセラーとなっているサンデル教授の著作 ずっと以前に買っていながら、なかなか読めないでいた本を、お盆のお休みを利用しつつ、やっと読了することができた。日本でも売れに売れて、ベストセラーになっている(2010年7月末までに、22万部の販…

「日本のソフトウェアが世界で通用しない原因」を突き詰めることの重要性

■ 法則として括るのが難しい「失敗」 前回のエントリーで、私は自分の周辺に見る企業の失敗の法則を「ビジョナリー・カンパニー3」をかりて注釈をつけるような読み方をしつつ語ってみた。本書でも書かれてあったが、数多くの事例の中から法則性を括り出す作…

「ビジョナリー・カンパニー3」を読んでリストラ企業失敗の法則について語る

■ 企業のリストラの難しさ 自分のかつて所属した企業での経験でも仕事柄、他企業の様子を見聞きしてきた経験から言っても、企業のリストラというのは本当に難しい。特に日本では、一度は隆盛を誇った企業が、何かの理由で競争力をなくし、衰退の兆しがはっき…

経済より文化の話が重要な時代

■とても面白かった『朝まで生テレビ』 7月23日深夜に放映された『朝まで生テレビ〜若者不幸社会〜』を録画しておいて、今週初めから観ているのだが、事前の予想を超えて非常に面白かった。基本的に、このような討論番組によるバトルは嫌いではないから、全部…

「アップルvs.グーグル」から見えて来る日本企業の根本問題

■異常なペースで変化する世界 最近は、世の中のスピードが早過ぎて、僅か2〜3年前でさえ振り返って総括することが非常に難しくなったように思う。自分自身がだんだん年齢を重ねて、心理的時間がますます早くなっていることも、もちろんあるとは思うが、それ…

経営の『創造的破壊』がどうしても必要だ

■話題となったアンディ・グローブ氏の論文 元インテルCEOのアンディ・グローブ氏がブルームバーグに出稿した『手遅れになる前にいかに米国の雇用を創出するか』(How to Make an American Job Before It’s Too Late)という論文が米国で大変話題になっている…

日本人の特質に飲み込まれず意識的に選び取ることが大事

■巴里の廃約 司馬遼太郎氏の『この国のかたち』を流し読みしていたら、非常に興味深いエピソードを見つけた。それは、『巴里の廃約』というらしい。私も、そこそこ歴史には詳しいとの自負があったが、この件は知らなかった。 幕末の日本が、列強に半ば押し付…

創造力ある個人の出現なくして経済成長を語ることの欺瞞について

■参議院選挙戦による議論 参議院選挙が近くなってきて、経済政策に係わる議論も活発になってきている。日本は2大政党制に舵を切ったはずなのに、なんと沢山の政党が思い思いに政策を語っていることだろう。しかも、政権政党である民主党も必ずしも一枚岩と…

経済と自由/苛立つ大人たち

■現実路線の管新政権 民主党の鳩山政権が倒れて、管政権が誕生し、新しいマニフェストが出て来た。巷間言われている通り、賛否はあるかもしれないが、非常に現実的で、成長戦略もそれなりに語られている。少なくとも、鳩山政権の時のような根拠のない理想を…

『ゲゲゲの女房』に見る幸福のあり方

■佳境に入ってきた『ゲゲゲの女房』 NHK連続テレビ小説、『ゲゲゲの女房』が佳境に入って来て、俄然面白くなって来た。初回は朝ドラ史上最低視聴率でスタートしてどうなることかと思ったが、じわじわと視聴率も上がり、5月25日は開始以来最高の18.8%を記…

構造不況業種にいても生残るために明日からでも取組める5つのこと

■日本企業では冒険しないことが上策 今、日本では、企業が生延びるために必死に知恵を絞って策を考えた結果、『投資を抑制し、人件費を削り、採用を中止し、コストを低減して、リスクの高いイノベーションには手を出さず、今一番収益が出ているビジネスにし…

『滅び行く桃源郷日本』にならないために出来ること

■『日本の良さが若者をダメにする』という記事 しばらく前(4 月5日)Newsweek日本語版*1に寄稿された、『日本の良さが若者をダメにする』というタイトルの記事は、Twitterでも引用されて大変話題になっていたので、読まれた人も多いと思う。記事を書いたの…

何より先ず大事なこと/『勝間和代vsひろゆき』討論問題 補遺

■思いがけず大きな反響をいただいた前回エントリー 前回、5月5日にアップしたエントリー、『「勝間和代vsひろゆき」討論はとても大切なことを世に問うている』には、思いがけず非常に多くの反響があり、ブログのコメント欄だけでなくTwitterやはてなブック…

「勝間和代vsひろゆき」討論はとても大切なことを世に問うている

■非常に興味深いトピック 重い政治課題が山積のまま突入したゴールデンウイークだったが、ビジネス関連では休業中の会社も多く、IT関連の情報も動いているのは海外関連ばかり、と思っていたら、何とも興味深いトピックが飛び込んで来た。勝間和代氏とにしむ…