2012-01-01から1年間の記事一覧

2012年10大ニュース/もう世界に絶対はない

■とても難しいニュースの選択と評価 ブログを書き始めてから、年末になると毎年考えていたことがある。一年を振り返る『10大ニュース』について記事を書いてみたい、ということだ。昨年末、やっとその年の総括について書いたのだが、この年は、東日本大震…

日本からworkはなくなってしまうのか?

■2012年 FTM 第3回グリーンテーブル 国際大学GLOCOM主催の、未来の技術と社会のための研究と実践を行う産学共同プログラム、「フューチャー・テクノロジーマネジメント(FTM)フォーラム(村上憲郎議長)」のラウンドテーブル(Green-Table)に参加してきた。…

多くの『気づき』があった第4回オーディオブックアワード

先日(12/11)開催された、オーディオブック配信サービスFeBe(フィービー)を運営する株式会社オトバンク(以下、オトバンク)主催による、『第4回オーディオブックアワード』に参加してきたので、簡単に感想を書いておこうと思う。 開催概要は以下の通り…

『MEDIA MAKERS』はメディア関係者だけの本ではない

■田端信太郎氏の処女作 先日恵比寿の本屋でたまたま見つけた、現NHN Japanの執行役員である田端信太郎氏の処女作、『MEDIA MAKERS』*1が予想以上に面白く、田端氏の人となりの一端が垣間見えた気がしたので、感じたことを書いておこうと思う。 田端信太郎氏…

第10回ジオメディアサミット/3層構造で考える地域メディアの未来

■途中参加になってしまった ここのところ毎回参加させていただいていたジオメディアサミットは、もちろん今回もフル参加させていただくつもりだったのだが、どうしても抜けれない仕事が入ったため、大幅に遅れて参加することになってしまった。従って、今回…

抽象/具体/感性の三極のバランスこそ21世紀の経営の秘訣

■次代を創る100人 日経ビジネスの2012年10月29日号に『次代を創る100人』という特集記事があったので、どんな人が選ばれているのか、選ばれたのはどうしてなのか、何となく興味を引かれて個人ごとのコメント記事にも目を通してみた。私の場合、こういう時に…

『ウェブで政治を動かす!』を読んで/激変はこれから起きる

■津田大介氏の新著を読んだ ジャーナリストの津田大介氏の新著、『ウェブで政治を動かす!』*1を早々に入手して読み終えたので、感想を書き残しておこうと思う。最近、イベントに出かけることが少なくなって、私のこのブログも書評関連記事が多くなってきて…

実は日本の未来は明るい/自信をなくしているあなたへ

■八方ふさがり? 気がつくともう2012年も残すところ2ヶ月を切っている。そろそろ今年一年を振り返るべき時期が近づいているので、多少予行演習的に今年一年のこと、というよりまず今現在をどのように評価すればいいものか、しばし考えてみた。そして、試し…

『「ネットの自由」VS.著作権』の重要な論点

■福井健策弁護士の新著 骨董通り法律事務所の代表パートナー、福井健策弁護士の新著が出た、というので買って読んでみた。福井氏の著作はこれで(共著を入れて)5冊目ということになるのだろうか。以前の著作も、大変難しい問題についてポイントを整理して…

製造業に革命をもたらす『3Dプリンタ』/真の破壊力とは

■3Dプリンタ 最近、『3Dプリンタ』という用語を目にすることが多くなった。海外の記事も含めて、何となく見覚えがあり記憶には残っていたのだが、さほど積極的に調べたりはしていなかった。だが、著名ブロガーのイケダハヤト氏はじめ、ITの最新動向に敏感な…

シェアサービスの実際に見る現実と展望

■2012年 FTM 第2回グリーンテーブル 国際大学GLOCOM主催の、未来の技術と社会のための研究と実践を行う産学共同プログラム、「フューチャー・テクノロジーマネジメント(FTM)フォーラム(村上憲郎議長)」のラウンドテーブル(Green-Table)の第2回目に参加…

日本の家電メーカー復活の鍵は?/CEATEC雑感

■CEATEC JAPAN 先日(10月4日)、幕張メッセで開催されていたCEATEC JAPAN(Combined Exhibition of Advanced Technologies アジア最大級の規模を誇る映像・情報・通信の国際展示会)に出かけた。 http://www.ceatec.com/2012/ja/index.html この10年間、ほ…

ソーシャルグッド・サミットに参加してしきりに考えてしまったこと

■ソーシャルグッド・サミット 東京ミートアップ もうかなり時間が経ってしまったが、先日(9月24日)に、ふとしたことから、『ソーシャルグッド・サミット 東京ミートアップ』というイベントに参加した。まず、このイベントの主旨を以下の記事から抜粋す…

夜に輝くモニュメント/プロジェクションマッピングの深淵な可能性

■東京駅リニューアルを記念したプロジェクションマッピングの映像ショー 先日、NHKエンタープライズの エグゼクティブプロデューサーである、横大路氏からご案内いただいて、東京駅の丸の内駅舎で、東京駅リニューアルを記念してプロジェクションマッピング…

尖閣諸島問題/私なりの総括

■山を越えた? 日本政府の尖閣諸島国有化宣言に端を発した、中国の一連の騒動もやっと落ち着きを取り戻しつつある。反日デモの影響で休業に追い込まれていたトヨタやパナソニック等の中国の工場も徐々に稼働が再開されるようだ。楽観は禁物だし、まだ余波と…

反感と憎悪に満ちた世界だからこそ研究する価値のあるAKB48

■前田敦子のスキャンダル この2週間ほど、AKB48のことを取り扱った本を読んだり、ネット情報を調べたりしていたのだが、その最中に、AKB48を卒業したばかりの前田敦子のスキャンダルのニュースが飛び込んできた。写真を見ると何ともすごい。泣き顔もすごい…

ショッピングモールから都市論の深みにはまってみる

■どれも興味深い速水健朗氏の著作 編集者・フリーライターの速水健朗氏の著作は、『ケータイ小説的、”再ヤンキー化”時代の少女たち』*1を読んでファンになって以来、すべて読ませていただいている。『ほとんど誰にも注目されなかったり、一般にはネガティブ…

『所有しない社会』について考えてみる

■国際大学 FTM フォーラム2012 グリーンテーブル:第一回目 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)は、『日本を覆う閉塞感を打ち破り、技術やイノベーションのあり方を根本から見直して未来を切り拓いていくために、また長期的観点から…

膠着した日本の組織を改革するヒントをアノニマスに学ぶ

■乖離する民意 先頃、原発に関する調査・アンケートの結果を見ていて、おやっと思う事があった。 今、国民の一人一人に、匿名で将来の原発政策について正直ベースで聞けば、「順次縮小・撤廃」が過半数といって大方間違いないのではないか。いくつかのアンケ…

LINEに見るWebサービスの勝利の方程式

だいぶん間があいてしまったが、株式会社MODIPHI主催のイベント(Web2.0) に参加したので、その時の感想を書き残しておこうと思う。 開催概要は下記の通り。 ・テーマ: マーケティングプラットフォームとしてのLINEの可能性 ・詳細:2011年6月にサービス公開…

深読みしてこそ真価が輝く本:『ウェブはグループで進化する』

■話題の本『ウェブはグループで進化する』 今週は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)関連の実務家や研究者の間で非常に話題になっていて、しかも評価が高い、『ウェブはグループで進化する』という本を読んでみた。ウェブはグループで進化する…

『Facebookは危険』で済ませてしまっていいのか?

■Facebookの凋落? ここのところソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)各社は、 LINEのような一部例外を除くと、おしなべて精彩を欠く印象があるが、中でもFacebookに係わる報道は、ネガティブなものばかりが目に付く。先日発表された上場後初の四半…

ネット時代の社会関係の大変化/現代の恋愛風景

■今回は『関係』について 前回は、ソーシャルメディアが媒介する二つの機能、すなわち『情報取得』と『関係の構築』のうち、『情報取得』の方を語ったが、ソーシャルメディアによるコミュニケーションが普及すれば、『関係』の方にも非常に大きな影響が及ぶ…

ソーシャルメディアの過渡期/メディアにどう向えばいいのか

■2012年上半期の総括 ふと気づくと2012年ももう半分過ぎている。もうそろそろ上半期総括が出てもおかしくないような時期だ。本当に毎日が飛ぶように過ぎていくから、そんなことは普段は考える余裕もないのだが、せっかく思いついたので、総括とまでは言わな…

『第四の消費』を読んで/消費はどうなっていくのか

■三浦展氏の新著 かなり遅くなってしまったが、マーケティング・アナリストの三浦展氏の『第四の消費』*1をやっと最近になって読了した。今更紹介するまでもないが、三浦展氏と言えば、多少なりともマーケッティングの仕事に関係したことがある人なら、その…

新次元に入った『厳罰化』問題/ルールとルールの戦争

■あっさりと採決された『違法コンテンツダウンロードの厳罰化』法案 世間を、というより、ネット世論を非常に騒がせた『違法コンテンツダウンロードの厳罰化』法案は、反対の声も空しく、結局強引に採決が行われた。本件は、対象者があまりに多い割に、対象…

第9回ジオメディアサミット/嵐の前の静かな緊張感

2012年6月23日(土)、第9回ジオメディアサミットが開催されたので、参加してきた。 開催概要は以下の通り(敬称略)。 ・開催日時: 6月23日(土) 9:30 −12:30・開催場所:パシフィコ横浜 G空間EXPO内のイベント、「g空間WAVE2012 gコンテンツワールドx…

オープンデータ活用の活動をさらに活性化するために

■オープンデータ活用をテーマとしたシンポジウム 欧米諸国と比較して公共データの活用がまだあまり進んでいないと言われる日本においても、新産業創出や行政サービスの効率化等を目的に、オープンデータの活用を推進していこうという課題に取組むメンバーが…

オウム事件の教訓は生かされているのか

■久々に思い出したオウム事件 17年間ものあいだ行方をくらましていた、元オウム真理教信者で指名手配されていた菊池直子容疑者がとうとう逮捕された。最後に残った高橋克也容疑者についても、最近の写真画像が公開され、逮捕間近を思わせる。これを機会に、…

ほんの少し強い『個人』になって『社会』に向かう生き方

■転換点 最近、インターネットビジネス関連、特にソーシャルビジネスの周辺では『曲がり角』というか『転換点』を感じさせるトラブルが相次いでいる。昨年末の、食べログのステルスマーケティング問題を皮切りに、Facebookのプライバシー問題、コンプガチャ…