2014-01-01から1年間の記事一覧

若者 vs. 『おじさん』/理は若者にありそう

■若手社会学者 古市憲寿氏 若手社会学者の古市憲寿氏の新刊(新書)、『だから日本はズレている』*1が面白いという話を聞いたので、早速、読んでみた。 古市氏のことは、私のブログでも、すでに何度か言及してきているし、気鋭の若手(当時26歳)社会学者の…

激変する日本で闇夜の灯台として輝くアドラー心理学

■注目されるアドラー心理学 アドラー心理学研究者の岸見一郎氏の著書、『嫌われる勇気』*1が好評を博しているようだ。昨年12月に発刊されてこれまでに20万部以上が売れたというから、特にこの種のカテゴリーの本としては、堂々たる大ベストセラーだ。内容的…

もう『ロボット大国日本』が幻だと思う3つの理由

■オバマ大統領を迎えるASIMO 18年ぶりの国賓として来日した米国のバラク・オバマ大統領は、日本科学未来館を訪問して、 ホンダの二足歩行型ロボットASIMOから歓迎の挨拶を受けたというニュースは、大統領の来日中の微笑ましいエピソードとして繰り返し報道さ…

日本企業最大の課題/どうすれば第二の盛田昭夫を生み出せるのか

■日本市場の構造変化 先頃、2011年秋に作成した『日本のIT電気ソフト市場の構造変化』と題した資料を最新版としてメインテナンスする必要があったので、併せて今日までの約2年半をあらためて振り返ってみた。 資料で説明しようとした内容は、すでに過去の記…

視野を大きく広げてくれた本/『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』

■誰もが知ってる初音ミク ボーカロイド*1(VOCALOID)の初音ミク*2といえば、もはや押しも押されもしない、広く世に知られた存在だ。中高齢者の間ではどうなのかはわからないが、少なくとも、団塊ジュニアくらいまでの世代では、その名を聞いた事がない人を探…

やはり既存の社会システムの終焉は避けられないようだ

■外れた大予言 4月5日付けで掲載されているCNNの記事、『今となっては大外れ ウェブを巡る5つの「大予言」が興味深い。どんな5つなのだろうか。 予言1:スパムは2年以内に消滅する(米マイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏、2004年) 予言2:ウェ…

あまりに『母性原理』が優勢な日本の危機

■違和感のある記事 3月24日付けの東洋経済オンラインで始まった社会活動家の湯浅誠氏の連載記事、『真のリベラルを探して』というタイトルを目にして、昨今のリベラル政治勢力(民主党等)のあまりの惨状と、極端な保守回帰ぶりに、さすがにバランスの悪さ…

世界の未来はどうなるのか?

■『希有』の一冊 インターネット/ウェブの影響がより一層大きくなりつつある世界についての未来予想という超難題に果敢にも取り組もうと思うのであれば、手始めに優れた先導役の秀逸な著作物にまずは首まで浸かって、内側からその主張を把握し、思想を追体…

本当に人間に残る仕事は何だろう/アルゴリズムが全て呑み込む未来

■『ポーカーゲーム』における機械と人間 人間同士で競う、ポーカーゲームを実際にやってみたことのある人はどれだけいるだろうか? 自分でやったことはなくても、映画やテレビ等の題材として幾度も取り上げられていることもあり、何となくであれ見知っている…

『マイルドヤンキー』の楽観と悲観/奥深いヤンキー問題

■『下流社会』で提示された問題 昨今の日本を悩ます問題、特に、主として若年層に見られる構造的な問題とは何か? そういう問を立てると、最近では誰もが異口同音に語る『典型的な問題群』というのがある。例えばこんな感じだ。 少子化、晩婚化、若者の車離…

『明日、ママがいない』をきっかけにテレビドラマの将来を考えてみた

■テレビドラマの当たり年 2013年はテレビドラマが非常に目立った年であることは、衆目の一致するところだろう。今世紀最高の視聴率となった『半沢直樹』(TBS)、朝ドラに革命を起こしたとさえ評価される『あまちゃん』(NHK)だけではなく、『最高の離婚』(フ…

『食』で読み解く日本人の政治意識/速水健郎氏の一連の著作を読んで

■何も変わらなかった日本の政治 先日の東京都知事選は舛添要一氏の圧勝で終った。神奈川県民の私は選挙権があるわけでもなく、また積極的に応援したい候補がいたわけでもないから、正真正銘の傍観者なのだが、それでもそこに日本の政治における変化や希望の…

日本にも真の成功事例がある/『アンバサダー・サミット2014』

去る2月5日(水)に開催された、アジャイルメディア・ネットワーク(AMN)株式会社主催の『アンバサダー・サミット2014』に参加してきた。(クローズドな招待制で、資料も公開禁止の部分も多かったので、具体例の紹介は最小限にして、主に感想を書いておく。…

AR/拡張現実が担うべき真の役割とは

■一抹の寂しさを感じる『セカイカメラ』の終了 2008年に華々しくデビューし、一世を風靡したと言っていい、Augmented Reality(拡張現実)の草分け的なサービスである『セカイカメラ』が、昨年12月に予告されていた通り、本年1月22日を持って終了した。 若…

ビッグデータ時代だからこそ問われる『人間ならでは』とは

■気持ち悪いと言われたSuicaの情報提供 昨年6月末、JR東日本のICカード・Suicaの情報(ビッグデータ)が、企業向け(日立製作所に販売し、そこからマーケティング情報として契約企業に提供)に販売開始されると、すぐに、『個人情報保護の観点で問題があるの…

全産業が四天王(Google/Apple/Facebook/Amazon)に支配される未来

■『流行り言葉』と企業経営者 インターネットにまつわる『流行り言葉』というのは、賞味期限がものすごく短い。言葉そのものが残ったとしても、意味するところがみるみる変化してしまって、当初意味していたはずのものとは、似ても似つかないものになってし…

2014年 年頭所感/2013年総括および2014年の抱負

■2013年の総括 この年末年始は、故あってまったくブログ記事を書くことができない状態にあったため、2013年の総括も、2014年の年頭ご挨拶も書けないまま、ここまで来てしまった。さすがに、今から『2013年10大ニュース』の類いの記事は書けないが、大変遅く…