2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『オタクはすでに死んでいる』んですか?

■日本のオタク文化は世界に普及 日本のオタク文化が世界的に受け入れられた、ということはどうやら一般的にも認知されてきたと言って良さそうだ。オタクの聖地アキハバラを目指して、遠く異国の地からやってくる外国人の勇ましい話もさることながら、欧米/…

人間不在のユビキタス社会

■ユビキタス社会の到来 いつのころからか、ユビキタス*1などいう、特殊な言葉が現代社会を象徴し、インターネットを介在に、すべての人と物をつなぐという意味を持ち始めた。そして、『ユビキタス社会*2』到来が近いと言われ、様々な企業からその未来像が提…

情報過多時代を勝ち抜く能力

■情報量過多時代の競争力 情報過多時代に最も必要と考えられる能力の一つは精度の高い情報収集力だ。本当に必要な情報にすばやくたどり着くことができるスキルは、今後ますます重要になるだろう。優れた検索技術によって、web全体を巨大なデータベースとする…

ウオール・ストリートに打ち勝つヒッピーたち

■グローバリズムの世界制覇 ソ連等の共産主義国家が次々と崩壊し、中国も事実上自由経済圏に入ったと言って良い現在、アメリカ流の資本主義がほぼ覇権を握り、『グローバリズム』と称して世界を席巻することになった。特に資本主義国といいながら、実のとこ…

マネタイズ・チャンス

■ブログは書籍化できる! 湯川鶴章氏のブログのエントリー、『ブログの書籍化普通にあり』に触発されて考えてみたことを書いておきたい。http://it.blog-jiji.com/0001/2008/04/post_4820.html 「ネット上で情報を流すと紙に印刷した情報が売れなくなる」ー…

オタクとマニアの違いとは?

■みんなオタクに興味津々 オタクについては本当に関心を持っている人が多いことを実感させられる。私のつたないブログに、もっとも反応してくれる人が多いのは、オタクについて書いた時で、前回もご質問をいただいたが、またご質問というか、疑問を抱いたと…

確実な将来を知るためにできること

■将来予測は可能なのか? 将来予測というのは、言うまでもなく非常に難しい。そして年々難易度が上がっている。しばし予測すること自体がリスクと思えるほどだ。実際に、ある局面では、リスク回避をしたければ予測にこだわリ過ぎることはしばし禁物だ。場合…

過当競争を抜け出るために

■あっという間にコモディテイ 現代のビジネス社会で、いやが上にも直面させられるのは、過剰な参入者(含 海外や異業種からの参入者)との過当競争であり、スピードの早さである。そのスピードの早さを一番思い知るのは、コモディティ化の早さを実感するとき…

イノベーションと創造性を引出すオフィス

■イノベーションをマネッジする イノベーションはマネッジできるのか? 今日のイノベーションは組織というより優秀な個人が出すものであり、イノベーティブな個人を如何に惹き付け、彼らのやる気を出させ、イノベーティブな個人同士が活発な議論を通じてクリ…

知識経営はできているか

■ドラッカーと日本企業の成功 経営学の神様と言われたピーター・ドラッカー氏は、ポスト産業社会を迎える企業にもっとも大事なのは、知識であると喝破した。知識は企業のもっと大事な生産資源であると40年も前に語っている。 40年前といえば、日本は高度…

女性にオタクはいない?

■オタクについての質問:女性にオタクはいない? 4月13日に『オタク』のことを書いたら、友人の女性から、下記のようなご質問をいただいた。 ところで、オタクについてですが、普通の男性オタクレベルに匹敵するオタクの女性というものはいないのではない…

閑話休題 街に溢れ出した妖怪たち

本日は、閑話休題。 鳥取県境港市で見た、『街で溢れ出した妖怪たち』の一部を写真でご紹介する。 妖怪たちに引かれて、本来は閑静な漁港に、多くの観光客がやってきており、今や関西以西の一大観光地になろうとしている。 近くの松江市には、『怪談』を書い…

メガヒットを生むためには

昨日書いた内容をもう少し先に進めてみたい。 ■メガヒットはもう生まれない? 島宇宙化し、動物化(他者の欲望を欲望する人間的な欲望が、各人が一回きりの欠乏を満たすだけで終わってしまうような欲求に取って代わられること)したというのが本当なら、現代…

動物化の時代と若者の自動車離れ

昨日書いた議論で、東浩紀氏の『動物化の時代』について、もう少し書き足しておこう。 ■動物化の時代とは 昨日は、見田宗介の時代分類の延長に、この動物化の時代が位置づけられているというような書き方をしたが、東氏の著作から厳密に読むと、見田氏の弟子…

わかりにくい社会/市場の羅針盤

■『わかりにくい』社会/市場はどうすれば理解できるのか これまで、現代の市場のわかりにくさ、ということを繰り返し書いてきたわけだが、冷静に考えてみれば、実際に現場で市場を相手に仕事をしていると、いつの時代も、市場/ユーザーあるいは、社会現象…

オタクが支える日本文化

■オタクの台頭 日本市場の変化というか変質について、大人の理解が追いつかない、という点について、携帯電話を使ってコミュニケーションの革新的領域に入って行く若年層のお話を書いたが、もうひとつ普通の大人がなかなか理解できない(したくない?)が、…

青少年ネット規制法案の背後にある深刻な懸念

■青少年ネット規制法案への懸念 青少年ネット規制法案に対する反響(反対意見)がネットコミュニティでは非常に大きくなっている。業界の利害からだけではなく、本当の意味での社会の健全性確保と成熟のため、および日本の国際競争力が阻害されないように、…

マーケティングの解体と再構築

■マーケティングの醍醐味 マーケティングというのは、取り組んだ者ではなければわからない醍醐味がある。その分析が正しく、その手法が功を奏した時には、実に驚くような成果にわくわくすることができる。しかも、ある程度体系だって勉強することで、誰でも…

携帯電話と若年層のコニュニケーション革命

携帯電話について先日書いたら、友人から意見をもらったこともあり、少し書き足しておこうと思う。 ■大人と若者の間の深い理解の断絶 私の周囲の友人はもちろん、後輩や部下に至るまで、最近の中高生の携帯電話利用の実態(というより実際)について、正確に…

湯川鶴章さんの講演会に行って来た!

今日は、湯川鶴章さんの講演会に行って来た。 タイトルは、『US発「360度マーケティング」今しか聞けない産直ルポ』http://jobzine.jp/news/2008/03/post_15.php 人数もスタッフも入れても、30人程度と、こじんまりしていたが、主催のエイクエントのホスピ…

社会変革の原動力

■20世紀最大の実験の挫折 20世紀最大の壮大な実験であった、共産・社会主義革命の根幹にあったのは、社会を理性により改革できるという思想であった。そして、それが機能しないことを歴史が証明し、ほぼその実験の結果は出たと言っていい。(最低限それが有…

携帯電話のガラパゴス的進化

昨日に引き続き、日本の携帯電話の進化について、もう少しコメントしておきたい。 ■融合商品の難しさ 従来、異なった製品同士の融合というのはあまりうまくいかないものとされてきた。MP3付きのデジカメ、テレビとビデオが融合したテレビデオなど、一定の話…

インターネットと電化製品の融合

ソニーが全盛期を迎えていた頃、ソニーの出井元会長の発言は本当に光り輝いて聞こえたものだ。しかも、業績に後押しされた、ただのハロー効果(ハロー効果 - Wikipedia)ではなく、氏の当時示されたビジョンは、今に至るもその先進性と完結性には驚かされく…

その通り!

本日(4月5日)の池田信夫氏のブログ http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/559e23abed5ee4729bdd8b404f10bf11 に、山岸俊男氏の著書である、『日本の「安心」はなぜ、消えたのか』を取り上げて、武士道のような伝統的価値の再生や若年者をインターネットか…

仮想世界から平行世界へ 『電脳コイル』が描く未来の驚異

昨年の今頃、最も興味を持って取り組んでいたのは、セカンドライフの探求だったことを最近よく思い出す。セカンドライフが提示する話題は実に多様だった。世界を新しく創る活気に満ちていた。そういう自分も探求してとても楽しかった。周囲の友人も、インタ…

大きな企業は弱い?

昨日たまたま、BBTのテレビ番組を観ていたら、講師の一條和生氏が、『サイズを強みに生かす』と題して、比較的規模の大きな会社が、その強みを使って競争優位を出すためにはどうすればよいか、という課題について、GEの例を中心に、トヨタ等の例も引きながら…

新聞業界の凋落から見えるもの

アメリカの新聞業界の凋落に歯止めがかからないことに関して、いくつかのエントリーが出ているが、その中で、最もストレートなコメントが印象的なのは、渡辺千賀さんのブログ記事だ。アメリカの新聞の凋落 | On Off and Beyond その内容は明快でわかりやすい…

サード・リアリティー

テクノロジーの進化は、しばしば、人々の意識を大きく変え、それぞれの関係性をも劇的に変えてしまうことがある。卑近な例で言えば携帯電話がそうだろう。携帯電話の普及は、すでに私たちの生活も社会も大きく変えてしまったし、今でも変えつつある。 今起き…